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ボウエン嬢と夢見るイヤフォン

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映画 「風立ちぬ」 レビュー

TheWindRises.jpg

そうです。やっとです。
風立ちぬ」がイギリスで5月9日に公開されたので観てきました。

久々に映画が何ヶ月か遅れて公開される感覚を味わいましたよ。

平気に一年遅れで海外映画を公開する環境では生きていけないな、
ということをなんとなく思いました。

閑話休題。


以下ネタバレなしのレビューです。






時は大正から昭和へ。
震災や大戦。若者には生きづらい世の中。

これは飛行機設計に情熱を捧げた、堀越二郎の半生の物語。



と大まかなあらすじはこんな感じ。


近くにある映画館のDuke's at Komediaでは英語吹き替え版しかなく、
迷いながらもとりあえず鑑賞。

で、ちょっと遠めのCineworldという映画館では
字幕版が上映されていたのでそっちも観ました。

同日に二回観るという行為を初めてやったかもしれない。


それはさておき。



視覚的な話をまずすると。

とてつもなく丁寧で綺麗。
特に川と木々。

前からジブリは水の表現がすごいな、とは思っていたものの、
これは圧巻。

あとは煙の表現。
風が重大な要素の作品で、その流れを表すのにはぴったりだったなと。
煙草を吸うシーンにはもちろん時代的な意味もあるのでしょうが。

それに、単純に煙の動きは描きにくそうなのに、
こうも完璧に表現されると脱帽するしかない。


夢のシークエンスもよい。
幼少期の夢をずっと抱えていると、
世界が違った風に見える、というのもすごく共感出来る。

他の人には魚の骨でしかないけれど、そこに別の物を見出す様などなど。



作品全体を包むジレンマもよい。
堀越二郎は飛行機を作るのが夢、だけれどその夢を叶えたが故に奪われる命がある。

この点にあまり葛藤している様子が見受けられなかったのは残念。
ほんの少しでも多くあったら、映画全体の印象がもっとよくなった気がする。


ジレンマというか、矛盾というか、
ひどく人間的で自分勝手な登場人物たちも、評価が分かれるかもしれない。

みな行動が自分勝手で、特に終盤の菜穂子なんてひどい。
だけれどこの自分勝手さが、人間らしいというか。

人は誰でも大なり小なり、矛盾を持ちながら暮らしていると思うので。
これはある意味、戦争嫌いでも、戦艦や戦闘機が好きな宮﨑駿自身のことなのかな、と。
どうなんでしょうね。

そんな中で加代はある意味浮いていた……(笑)


作品の肝でもある恋愛は、恐ろしく丁寧に扱われていました。
それなのによくよく考えると、そこまで大袈裟でないというのが不思議。

例えばこの状況。
雨の中、二人で一つの傘をさしながら歩く。
これを映像的に息を呑むほどのものに仕上げたのは、さすがだなと。

映像故にドラマチックに感じるけれど、身近にも思えるという。


で、演技。

最初は庵野秀明の棒読みにも程がある演技が気になっていたものの、
段々その淡々とした雰囲気が合ってるような気がしてきて、
いや、でもやはり上手くはないんだけれど。

他の役は普通によかった。


英語吹き替え版は断然、
堀越二郎役のジョセフ・ゴードン=レヴィットがよい。
初め彼だと気付かなかったほど、淡々とした雰囲気がとても出ていた。

菜穂子を演じたエミリー・ブラントは、
ほんの少しだけ演技が大袈裟だったかな。


音楽は個人的にどれもいまいちピンと来ず。
「ひこうき雲」が最後に全部持っていった感じ。


風をモチーフにしたが為に描けた終盤のあのシーンは、
思わず息を止めてしまいました。
表現の仕方が上手すぎる。



評価点:

7.9 / 10


ではまた。






おまけ。

EntranceKomedia.jpg

劇場で飾られていたポスター。ブレブレで申し訳ない。


sightandsound.jpg

英国映画協会(BFI) 発行のSight & Sound誌。
今月は宮﨑駿特集。
なかなか興味深い内容でした。
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