">

ボウエン嬢と夢見るイヤフォン

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

映画 「インターステラー」 レビュー

interstellar poster

11月8日にクリストファー・ノーラン監督最新作、
インターステラー (原題: Interstellar)」を観てきました。


以下ネタバレなしのレビューです。






作物が育たなくなり、
ついにはトウモロコシ以外が栽培出来なくなった時代。


砂埃のひどい毎日。
人類の未来が危ぶまれる中、
元宇宙飛行士であるクーパーは農家として息子と娘の二人を育ていた。


ある日彼はひょんなことから、
再び宇宙へと向かう機会を貰う。


人類の居住可能な惑星を探すべく、
クーパーは子どもを地球に置いて宇宙間航行へと旅立っていく。




と大まかなあらすじはこんなところ。

あらすじを書いていて思ったのですが、
既にこの大まかな部分にもネタバレ要素がありまくりで、
凄く説明のしにくい映画ですね……。

ぼかしつつ辻褄が合うようにあらすじを書くのすら大変という。



なのでネタバレなしのレビューのあとに、
ネタバレ込みの感想をずらずらと書こうと思います。

ワンクッション置くので安心を。



まずは俳優陣。


マシュー・マコノヒーは相変わらず素晴らしい。
一時期ずっとラブコメばかりで低迷していたとは思えぬ名演。

これからもどんどん躍進していくのではないでしょうか。


アン・ハサウェイもとてもよかった。
重みのある作品の内容を、上手く消化していた印象。


マイケル・ケインが良かった、
なんて言わなくてももう分かってるよね、はい。次いきましょう。


マーフィーを演じたマッケンジー・フォイも、
かなり重要な役をなんなくこなしていて、
これからが楽しみな子役。

そういえばこの人「死霊館」にも出ていた気がする。
そのときも上手かったって思ったような。

死霊館」のレビューはこちら。




クリストファー・ノーランの作品らしく、
見た目がとてつもなく綺麗。

ひとフレームひとフレーム丁寧に撮影されている印象。
確か35フィルムとIMAXの70mmを使って撮影していたと思うのですが、
それがよく伝わってくる。

とにかく地形が美しい。



ハンス・ジマーによる音楽もよい。

割と落ち着いてる雰囲気のものが多く、
あくまで映像を支えるのに徹していた感じ。



宇宙空間の映像も息を呑む美しさ。
ワームホールとブラックホールの描写は面白いなと。

学者がアドバイスをしながらノーランはこの作品を作ったらしく、
出来るだけ科学的に正確になるように努力をしたようです。

ワームホールって実際に存在したら宇宙に開いた穴というより、
こういう違う銀河まで見通せる球体のようなものなんでしょうかね。


ただこうして科学的に正確な分、
そういった分野が苦手な方は置いていかれてしまうかも。


映像が綺麗で、話の肝の部分は身近なものなので
気にはならないと思うのですが、
それでもやはり一つ一つの台詞を汲み取れていないと
終盤で「え?なんで?」となる可能性もある気がしてます。


これまでのノーランは、その分野の知識がなくても普通に楽しめたのですが
今作は脚本を書く期間が長かった分、どんどん難解になってしまったのかなと。


そうは言うものの本作は、
科学的根拠のあるものとサイエンスフィクションのブレンドがいい感じです。

一般相対性理論の扱い方がすごくツボでした。
固有時がどれほど影響を及ぼしたかを明かすとあるシーンにぐっときた。



それとTARSがいいキャラだった。
長方形の人工知能なのですが、発言のユーモア率を設定出来たりと思ったより可愛い。

見た目は本当ただの長方形。



ネタバレしないように、本当ざっくりと本作で「うーん」と思ったところ。


・序盤の伏線分かりやすすぎ。終盤の展開が予想出来る。

・主人公の息子の存在意義があまりない。正直娘だけでもそれほど変わらないと思う。

・アン・ハサウェイ演じるアメリア・ブランドの主張が途中「?」になる。
 正直あの台詞を言わせたかっただけなんじゃないかな、と。
 

これ以上はネタバレになるので、またのちほど。



三時間近い映画ですが、
途中でお手洗いなどに行ったら戻ってきたときに
話が分からなくなる可能性があるのでご注意を。

「インセプション」以上に集中力がいる、とだけ言っておきましょう。




評価:


8.2 / 10






以下ネタバレ含むあれこれなので、
映画を観たあとに読んでください。









いいですか?



















こんな感じで去年の夏から楽しみにしていた作品な訳ですが、
果たして期待に見合う映画だったのか、というと……。




半々な感じですね。





終盤が特に賛否両論なのですが、
個人的には五次元を三次元空間に展開する部分が大好きです。

ただ「序盤で終盤の展開が読める」と言ったのはこのことで、
そもそも主人公があのNASAの施設に行くことになる理由が、
伏線だというのがバレバレでなんだかなーと。

主人公がなんらかの形で「幽霊」の正体なんだろうな、
とは思いつつどうやってそれを表現するかまでは予想出来ませんでした。

時間が遡る、というのはないだろうしな、と。


なので、この要素、半々です。



次に最初に行く惑星の話。
この惑星、本当に固有時の要素を見せつける為だけに存在しているような。

着陸して、特に何もせず離脱してしまうので、
「結局何がしたかったんだ……」と。

話的には回収したいデータがあった、で済むのですが、
脚本的にに見ると、やはり「この惑星で一時間過ごすと地球では七年経過してることになる」
というのを見せたかっただけなんだろうな、と。

ただこれもまた、その要素が上手いな、と思ったりもして。


母船に帰還したあと、二十年以上分のビデオメッセージが溜まっていて、
マーフィーが「お父さんと出発したときの年齢になったよ」と言う部分には、
うわぁ、これは、悲しい……というように、ぐっときました。


なので、この要素も半々です。



「起こる可能性のあることは、いつか実際に起こる」というのは有名なマーフィーの法則ですが、
これを娘の名前のもとにしたの、そのままの割に自分は好きです。


ただ娘にまた会いたいと思う気持ちが人類と世界を救ったという割に、
再会したときの老女マーフィー些か冷たいんじゃないですか?!


あなたに会いたいと思う気持ちが、
あなたのお父さんをブラックホールからここに連れてきたのに!

あなたに会いたいと思う気持ちが、
人類を救ったというのに!!!!


死ぬときは家族に囲まれたいから……じゃないでしょ!
父親だよ?! 父親!!! あんだけ会いたがってた父親!!!!
分かってる?!!!!!!?


こうやって、言ってしまえば〈愛が奇跡を起こす〉みたいな展開も、
自分は別に構わないのですが(作中だと愛を定量化していたし)、
それでもアメリア・ブランドの主張は訳がわからない。


これまで任務第一だったはずの人物が、
いきなり「この気持ちを信じてあの惑星に行こう」と恋人がいるかもしれない
惑星に行くことを提案するシーン。


映画館内で「なんじゃこれは……」ってなりましたね。
愛は不確定要素の多いものだから、あえて信じてみよう、ねぇ……。

やはり「娘と再会するのと、人類を救うのを選ぶとき、果たして客観的に選択出来るかしらね」
みたいな台詞を言わせたかっただけなんじゃ……。


結果的にアメリアが主張した惑星が人類の住める場所、
というのもノーランが「ほら、愛は時空を捻じ曲げてどこまでも飛んでいけるんだよ」
って言っているようで、ちょっとやり過ぎかなぁ、とも。

娘に会いたい、恋人に会いたい、という気持ちが人類を救っているので、
テーマの主張が激しいというか。

こう分かりやすく何度も何度もメッセージを叩きつけなくても……。
大丈夫だよ! 伝わってるよ!!! と言いたくなります。



そういう訳でこの要素も、半々です。




マン博士の部分は正直、
あってもなくてもという感想。


氷の惑星を見せつけるのと、
この計画はそもそも地球にいる人類を救う気などなかった、
というのを明かす要素があれば別の形でもよかったのでは。


取っ組み合いで、なんか一気にチープな感じになった印象。

マット・デイモンが出演していると知らなかったので、
その点はびっくりしましたが。



終盤の10分ほど(要するに未来の部分)が蛇足だ、
という主張も分かるのですが、
個人的にはクーパーとマーフィーの再会が見たかったのでよかったかなと。

ただ、最後にクーパーが宇宙船を盗む理由はなんだったんだろう。
普通に借りればよかったんじゃ。駄目なんでしょうか。


それにしても、マイケル・ケイン演じる、
ブランド博士が初登場時と死ぬときがあまり変わってない気が。

一応二十年以上経ってるはずなんですけど……。
もう少しなんとかならなかったのだろうか。





こんな感じで、平均点以上のところを
いい要素と微妙な要素が変動させているのがこの作品です。

悪い映画ではないのです。
というかかなりいい映画です。私は大好きです。

ただ、決して完璧ではない上、
いろいろとツッコミどころもあるのです。



内容に惹かれなかくても、
映画館で観る価値はあると思います。

ってこれネタバレのあとに書くことでもないか。




今回はこの辺で。
ではまた!
スポンサーサイト

| 映画 | 23:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://beatofblues.blog119.fc2.com/tb.php/1335-0269ebbf

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT