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映画レビュー 「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」

birdman poster

1月28日に、
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
原題: Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
を観てきました!


マイケル・キートンに度肝を抜かれる、
とてつもない映画です。


以下ネタバレなしのレビューです!



昔、バードマンという大作ヒーロー映画に出演し大スターだった、
今は忘れられつつある俳優、リーガン・トムソン。

彼はレイモンド・カーヴァーの短編小説
『愛について語るときに我々の語ること』を舞台化し、
自ら演出と主演を務めることを決意。

そうしてバードマンから20年経った今、
スターの座に返り咲こうとする。


これは一人の男の救済の物語。




とあらすじはこんなところ。



まず、音楽。
題名が出る前から物凄いです。

ほぼ全部打楽器だけで構成された音楽が、
焦りや高揚感を上手く表現していました。


しかし映画芸術科学アカデミーは、打楽器ばかりだからか
作曲賞にノミネートされる資格なしという決断を下しました。

意味が分からない……。



次に撮影と編集。
物凄く大変だったに違いない。

というのも、この映画、最初から最後まで
一続きに見えるように工夫がされているから。


もちろん「ああ、きっとここでカットしてるんだろうな」
と予想がつく部分もあるのですが、ここまでシームレスなのは脱帽。

撮影監督がエマニュエル・ルベツキと聞いて納得。
ゼロ・グラビティ」の撮影監督です。
何度もアカデミー賞の撮影賞にノミネートされている、大ベテラン。


あの映画もカットの数が少なく見えるように工夫されていましたよね。


お陰で1テイクが長くなり、
一つ一つの台詞も長くなり、まるで舞台を見ているような感覚になります。
このメタ的な仕掛けは、かなり大事な要素です。

ネタバレになってしまうので、どうして重要かは言えませんが!




このような長テイクというのは、役者がダメダメだと
見れたものではありません。

幸い、この作品に出演している俳優さんは
全員演技力がずば抜けていました。




まず主役を演じるマイケル・キートン。
スターの座から落ちた俳優の葛藤を見事に演じ切っていたと思います。

なんだか威厳はあるんだけど、情けない感じ。


ザック・ガリフィアナキスのことは「トゥルー・コーリング」を見てから
密かに追っているのですが、ここでの彼は今までのレベルと違う。

苛つきと、それでもリーガンを思う様子が伺えました。


エドワード・ノートンは言わずもがな。



個人的に、一番お気に入りだったのはエマ・ストーン。

とあるシーンのとても長い台詞がもうね、凄すぎてね、
文字通り開いた口が塞がらなかった。

台詞自体も胸が痛くなるものだったのですが、
それをこれほど上手く表現出来る女優さんだとは思わなかったのでびっくり。


博士と彼女のセオリー」のフェリシティ・ジョーンズといい、今回のエマ・ストーンといい、
アメイジング・スパイダーマン2」は本当にいろんな役者を無駄使いしましたね……。

もったいないなあ……。



マジックリアリズムという表現技法を用いているので、
どこまでが現実でどこからが想像なのか、という境目が曖昧です。

だからこそ、最後のシーンが輝くんですけどね。
その他にもいろいろと面白い試みをアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥはしています。


マジックリアリズムはラテンアメリカで大ブームが起こった技法なので、
イニャリトゥには親しみ深かったのかな、なんて思ってます。

非常に観ていて楽しいです。




最初から最後まで、目が離せませんでした。

過去の栄光にすがりつこうとしている、
この世に存在する価値が自分にあると確信している、
そんな人にはなかなか見ていて辛いかもしれないです……(笑)

みんな世界にとって大して重要でないと気付くのが怖いのです。
気付いてしまえば結構楽しめると思うんですけどね!


日本公開は4月みたいなのですが、是非映画館で観てください。
オススメです。





評価:

9.3 / 10










最寄りの映画館にバードマンがいました。





以下ネタバレ?を含むので、
観た後に戻ってきてください!

























先述したエマ・ストーンのシーンはこちら。
胸が痛くなります。

言い終えたあと、自分の発言が自分にも跳ね返ってきていることに
そして父親を気遣うことすら出来なくなっていることに気付く、
あの目の動きに鳥肌が立ちました。






と、今回はこの辺で。
ではまた!
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